ゲームに新たなる革命が発生します。
2020年、ついにソニーの次世代ゲーム機「プレイステーション5」(PS5)が発売されることが決定したのです。
年末商戦に合わせての登場となります。
今回は気になるプレイステーション5の詳細に迫りました!
8K解像度・後方互換・VR……第9世代の幕開け
PS5は、テレビゲーム機における第9世代に相当します。
8K解像度(ハイビジョンの16倍の高精細画像)に標準対応することからも、PS4から大きな進化を遂げたハードになることは確実と言えるでしょう。
また、ゲーマーとして気になるのは後方互換性。
PS2が市場を独占し続けた背景には、PSのソフトをそのまま遊べるという互換性があったことが理由に挙げられます。
最初から遊べるソフトがローンチ(本体と同時発売の)タイトルのみならず、それまで発売され続けたPSソフト全てだったので、買い替え需要に答えられたわけです。
PS5にはPS4との後方互換性があることが、すでにアナウンスされています。
買ったはいいけど遊ぶゲームがない、という危険はありません。
当然、PS4で活躍していた各種機能、特にわかりやすいのがPSVRにも対応しています。
今やテーマパークでの提供も盛況で、個人ユーザーにも浸透する気配を見せているバーチャルリアリティ技術。
PS5とPSVRのセットで、今までにない体験が家庭で簡単に可能となるかもしれません。
その他にも、コントローラーも劇的な進化を遂げています。
まず、リアルな振動を感じさせる「ハプティック技術」が採用されました。
ゲーム業界ではニンテンドースイッチのHD振動、
一般ではiPhone7以降のホームボタンの押し心地が、
このハプティック技術で実現されています。
これまでのPSシリーズとは大きく違うリアルな振動がユーザーの没入感を高めるのです。
L2/R2トリガー(背面にあるギュッと押し込むボタン2つ)には抵抗力を感じさせ、
ゲーム側で抵抗力をコントロールできるアダプティブトリガーが採用されます。
これは「どんなゲームをプレイしていてもコントローラーの押し心地が同じ」という
今までの常識を覆す技術です。
L2/R2をポンポン押すゲームでは今までのように(あるいは今まで以上に)負担なく押せる一方、
キャラクターの速度調整のような繊細な調整が必要なゲームでは力の込め具合で押し込み加減が調整できる硬さ、
更に銃のトリガーのように引く瞬間の硬さやクリック感、弓のように引き絞るにつれて重くなる感覚も再現できるようです。
参考URL:https://www.jp.playstation.com/blog/detail/9046/20191008-ps.html
基本性能は大幅向上確実!その理由とは?
PS5は、基本的な性能もPS4に比べ大きく向上されることが確実と言えます。
その理由は、性能を決めるCPUやGPUの世代交代にあります。
CPUとGPUはPS4に続き、今回もAMD社製のものを採用。
そのそれぞれが、性能が劇的に向上した新世代となっているのです。
まずCPUから見ていきましょう。
PS4に搭載されたのは省電力型CPU「Jaguar」アーキテクチャをベースとしたものでした。
対してPS5では一気に数世代飛び越え、
省電力でもない(電力を無理に削らない)「Zen 2」アーキテクチャが搭載されるのです。
「Zen 2」はそれ以前のCPUに比べ処理効率が非常に高く(1.5倍のパフォーマンス向上を実現)、
PS4と同じクロック数(CPUの速さ)であっても性能はPS4を大きく上回ることになります。
映像を司るGPUは、これもまたAMDの最新モデル「Radeon DNA」アーキテクチャ。
旧来の処理を擬似的ながらより効率的に処理する一方、
同アーキテクチャ向けに最適化された処理は単純計算で4倍の速度で処理する怪物です。
近年ゲームソフトの開発で重要視されるレイトレーシングのハードウェアアクセラレーションももちろん搭載。
レイトレーシングはきれいな映像を確実に生み出すベーシックな仕組みです。
しかし、マシンパワーを要求されるため、
ハードウェア側のサポートがないと処理が非常に重くなる傾向にあります。
ハードウェアアクセラレーションはレイトレーシングに強い機能をあらかじめ搭載しておくことで、
処理を劇的に改善する技術です。
レイトレーシングを採用した場合、PS4とのスペック差以上に低負荷・高画質な映像が作れることになります
こちらもCPUと同じく、カタログ上でPS4と同等のスペックであっても性能は大幅に高まることは確実なのです。
そして、PS5ではこれらをカスタムし、1チップにまとめたものが搭載されます。
1チップ化されると、CPU・GPU間でのデータのやり取りが非常にスムーズになります。
そのため、スペックに比して性能が高くなるのです。
また、カスタムされることでPS5固有の要素をより実現しやすくなり、
ゲームで使いみちのない機能を削って価格を下げることも可能となります。
つまり、すでに出回っているこれら高性能CPU・GPUがよりPS5向け、
ゲーム向けにチューニングされるわけです。
これでPS4と同等のスペックに収まるわけがありませんね。
また、これらの採用はソフトウェア開発でも肯定的に受け入れられるでしょう。
PS4ではPCや他社のゲーム機と近い実装が可能なAMD社製チップを採用したことで、
ソフトウェア開発が非常にやりやすいと現場からは好評でした。
PS5でも引き続きゲームが作りやすい環境となり、
ユーザーに多用なソフトが提供されることとなるでしょう。
カスタムSSDとUltra HD Blu-rayが最高のゲーム体験を提供!
また、PS5のハードウェア的特徴としては、内部ストレージにカスタムSSDを採用していることと、
ゲームソフトの物理メディア(ゲームの入ったディスク)にUltra HD Blu-rayが採用されていることも注目です。
カスタムSSD採用の恩恵は、簡単に言えばめちゃくちゃロードが短くなると捉えてください。
よりスムーズで待ち時間の少ないゲームプレイが可能となるのです。
PS4の標準はSSDよりもロードが遅いHDDでしたが、
接続仕様の問題でSSDを乗せてもロード速度に限界がありました。
そのため、ソフトによっては十秒以上のロードが度々入ることもあり、
若干ではあるもののプレイヤーのストレス源となっていました。
カスタムSSDは、SSDの性能を十分発揮できるロード速度を実現しているらしく、
実演デモでは旧来のゲームで1/18の爆速ロードを見せてくれました。
データロードの速度はハードウェアに強く依存するため、
現代では性能差をほぼそのままプレイヤーに実感させられる機能となっています。
ロードの速さは、どんなゲームでも体感できるようになるでしょう。
Ultra HD Blu-rayは、現在4K映像ソフトなどを提供するために採用されているディスクメディアです。
その基本容量はブルーレイの倍で、最大100GB。
現時点でブルーレイディスクの容量(50GB)を使い切るゲームはあまり多くないですが、
大手の大作ソフトではディスクに収めるためにデータを削ったと明かされているソフトがあるのもまた事実です。
一気に倍となれば、容量面での不安は一気に解消されるでしょう。
また、PS5でUltra HD Blu-rayの映像ソフトを再生できる可能性も高いと考えられます。
現時点で対応機種が少なく、安くもないため普及が進んでいないUltra HD Blu-rayプレイヤー。
それが、家庭用ゲーム機の価格で手に入るようになるのです。
PS2とDVDやPS3とBlu-rayのように、PS5とUltra HD Blu-rayがセットで普及するきっかけになるかもしれません。
参考URL:https://www.4gamer.net/games/999/G999905/20191008087/
気になる価格の情報は出ていないが、高くはないと予想
さて、これだけの技術が揃ったPS5。
気になるのはやはりお値段でしょう。
記事執筆時点では値段の情報はまだ出ていません。
私はずばり、最初は39,980円、その後数年で29,980円まで価格改定が進むPS4形式の値段設定になると予想しています!
その理由の一つは、PS4から続く既存パーツの採用にあります。
PS3まではすべてのハードウェアをソニーが自ら開発し、量産していたため、
各パーツはどうしても既存のものに比べて生産数が増やせず、
更にパーツ自体の開発コストの回収が必要だったため、価格面で不利な戦いを強いられました。
その反省から、PS4ではAMD社を筆頭に既存パーツを採用することでコストを抑える戦略が取られました。
今回はPS4ですでに経験している、このコスト削減策を再度投入する形となります。
当然ながらかつての苦戦や、PS4での手応え、そしてノウハウを投入できるため、
開発コストも搭載技術のリッチさに比して低く抑えることができるでしょう。
また、純粋な最新技術の採用が少ないことも価格面での強みになることが予想されます。
これまで紹介した搭載機能のうち、記事執筆時点で純粋な最新技術は「Radeon DNA」のみとなります。
カスタムSSDは仕様こそ公開されていませんが、
すでにSSDの性能を最高水準まで引き出すインターフェイスが一般向けに提供されているため、
PS5に搭載されるものも極端にコストを食うものとはならないでしょう。
普及が進んでいないUltra HD Blu-rayのみ発売時点でもネックになりうるものの、
他のものはPS5発売までに定着による生産コスト低下の恩恵を受けられる可能性が高いです。
必然的に、本体価格も下げて提供することが可能となります。
これらは、PS4の価格を引き下げられた要因と噛み合っています。
リッチな機能で上乗せされる分を、PS4開発時のノウハウで相殺し、
ユーザーにお得感を感じさせられつつ利益を見込める値段が「39,980円」だと考えました。
値段があまりに高くなると、おそらく売上が大きく落ち込むでしょう。
PS3の初動でそれを体験しているソニーは、
絶対に二の鉄は踏みたくないはずです。
なので、高くても49,980円になると思います。
※2020年9月17日、PS5の価格が発表されました。
通常版が49980円、ディスクレス版が39980円という結果になりました。
この記事はニアピン賞ですね!
いよいよ公式に動き出したPS5。
新世代のゲーム体験が楽しみですね!
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