『サザエさん』アニメ放送50周年!あなたは知ってる?作品史

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国民的マンガであり、国民的アニメでもある『サザエさん』。

2019年にアニメは放送50周年を迎え、ギネスにも認定された世界一の長寿番組として知られています。

 

今回はそんな由緒正しい日本の歴史の1ページ、サザエさんについて特集していきます!

連載開始は戦後まもなく、福岡ローカルから

サザエさんは1946年に夕刊フクニチという福岡ローカル新聞にて連載が開始されました。

最初期はセリフが漢字とカタカナで書かれていたのが特徴的です。

また、食料の配給など、戦後間もない日本の姿も記されています。

 

一方、サザエさん一家の家や生活水準は当時のものとしては最高レベルで描かれていたのも特徴です。

福岡は博多に家を構える磯野家は、2階建ての大きな家に最新の家具、家電製品を取り揃えた裕福な暮らしを送っていました。

これは連載当時新聞各社が連載していた海外のマンガを参考にしたためで、

当時は普及率一割にも満たなかった家庭用電話の存在などにその影響が見て取れます。

 

連載は作者である長谷川町子が東京へ引っ越すこととなり、一度終了となってしまいました。

最終回ではサザエの夫となるマスオが初登場、サザエの結婚という一大イベントがラストに添えられたことがわかります。

 

この頃の連載内容は文庫本第1巻や、単行本(現在絶版)1~2巻で確認できます。

今とは大きく違うサザエさんの姿に驚くこと間違いなしです。

長谷川と共に東京へ引っ越し!磯野家を出たサザエが家へ戻った理由とは?

長谷川が東京へ引っ越すと、夕刊フクニチにて連載が再開される事となりました。

この際、舞台は長谷川が暮らしている東京に変更となり、内容面でもサザエの夫であるマスオ、そしてサザエ・マスオの息子であるタラオがレギュラーとして登場することとなります。

 

この時期の特徴としてはサザエ・マスオの夫婦が家を出ていることが上げられるでしょう。

当時はすでに半数以上の家庭が核家族化していましたが、今のサザエさんの姿とは大きく違うことに驚く方も多い話です。

当時のサザエ・マスオは平屋建てのアパートに暮らしていました。

 

当時の社会風土を取り入れた形でしたが、長谷川はここで頭を抱えることとなります。

サザエを中心に据えたネタではサザエ・マスオ・タラオ、

磯野家を中心に据えたネタではサザエ不在となり、

話が作りづら買ったのです。

 

そのため、作者の都合でサザエ・マスオ夫婦は借家を追い出され、

磯野家は2世帯住宅となります。

今よく知られるサザエさんの家族構成はここで完成しました。

朝日新聞での長期連載、1974年には休載から実質終了

マンガのサザエさんは、磯野家にサザエ・マスオ・タラオが同居してから連載誌を朝日新聞系列の夕刊朝日新聞に移し、安定期に入ります。

連載はやがて夕刊朝日新聞の母体である朝日新聞に移り、1970年代までは安定して続きます。

この頃の作品は現代でもアニメで繰り返し原作として用いられる普遍的かつアットホームな笑いが多く、

読者からの評判も高い時期です。

 

行動成長期の原風景が多く見られるため、

今では現代史の資料としても貴重な作品群です。

 

磯野家の生活水準は中流よりも少し下といった形になり、

福岡時代とは打って変わって読者にとって身近な存在となります。

福岡時代には家にあった電話がなくなり、

呼び出し電話(電話のある家が周囲の家庭に電話を貸し出す当時の風習)に変わったのが象徴的です。

 

しかし、1973年には月曜が毎週休載の週6回へと連載形態を変え、

短期休載も多発するようになります。

理由は病気のためとされていましたが、長谷川が語ったところによるとその理由は飽きだったといいます。

 

ファミリー路線だったサザエさんに対し、

長谷川の作風は徐々にブラック路線へとシフトしていました。

 

特に1969年放送開始のアニメがアットホームな作風に遷移し始めてから、

長谷川はサザエさんの執筆・掲載そのものに忌避感を持つようになったとのこと。

連載末期はサザエさん一家がほとんど登場せず、

一風変わった人々の姿を風刺的に描く作品が増加しました。

 

実質オムニバス形式の毒気の強いマンガへとシフトすることで、

長谷川はなんとか連載継続のオーダーに答えようとしていたとも取れます。

 

最終的には1974年に病気を理由に休載に入り、そのまま再開しない形で連載終了となりました。

そのため、福岡時代と異なり最終回というべき作品はかかれないまま長谷川は1992年に死去、

事実上の絶筆状態となります。

 

マンガの単行本では最終68巻のラストにストック不足を補うような形で磯野家が海外旅行にでかけ遭難する「ひょうりゅう記」が収録されましたが、

最終回を思わせる要素はないことに変わりはありませんでした。

 

現在は諸般の事情から文庫本に収録されず、

普通の4コマで作品は終わる形となっています。

映画化・ドラマ化を経験したサザエさん

サザエさんのアニメ化は、1969年に行われました。

先行して1940年代、50年代、60年代と実写映画が複数回制作されており、

1955年には5分間の生ドラマが制作され、1957年まで2年間のロングランを記録しました。

 

1965年には江利チエミ主演で30分の連続ドラマとして放送され、1967年までこちらも2年間放送される事となりました。

この頃の実写作品はマンガの雰囲気にかなり近い、ドタバタ喜劇です。

 

ドラマはアニメ放送開始後の80年代から再び単発特番として断続的に放送されるようになりました。

こちらはアニメに近い作風となっており、それまでの実写作品との温度差は衝撃の一言です。

1969年・ドタバタ喜劇として始まったアニメ

2019年に50周年を迎えたアニメ版は、1969年に放送開始。

現在と全く同じ、日曜6時30分から放送されていました。

当時はまだ白黒番組とカラー番組が混在しており、本作でもオープニングにて「カラー放送」である旨が告知されていました。

 

当初はマンガやそれまでの実写化作品と同様の毒気やリアクションの強いスラップスティック調の作品として制作されましたが、

しばらく後に作風が大きく変遷し、ファミリー向けの毒気の薄い作品へと変化していきます。

 

長谷川はこの変遷に非常にマイナスの印象を持ち、

前述のマンガ連載へのモチベーション低下にもつながってしまいました。

晩年の長谷川は「マンガとアニメは別の作品」と度々口にしていましたが、

このアットホーム路線が原因なようです。

OPの意外な役割とは?

本作の特徴の一つに、全国を飛び回るOPというものがあります。

これはエンディング映像で京都を訪れる内容を放送したところ、これが高い評判を得たため、

オープニングに採用されたとのことです。

 

現在では各地域の宣伝としての役割も担っており、

1000万円未満の協力費のみで、

半年間に渡り1分以上の全国広告を打てると評判がいいようです。

通常のCM契約の場合、一億円近くかかるとの試算も出ています。

1/10の格安で契約可能というのは、確かにお値打ちですね!

対して制作側としても、

わずかながらでも制作費の足しになるのは非常に魅力的な話です。

長寿アニメでは本編制作に追われオープニング映像が長年固定となりがちなのですが、

サザエさんはこの協力費のおかげで3ヶ月毎に映像をリニューアルできる恵まれた環境にあります。

長寿アニメの問題も本作には無縁な理由

長寿番組では良くも悪くも話題になる声優変更ですが、

本作では放送開始からわずか3ヶ月で磯野カツオ役が大山のぶ代から高橋和枝に変更されました。

 

現代では大山にドラえもんのイメージが付いているためか、

カツオに似合わないという評判がたったためと変更の理由が語られることもありますが、

当時の大山はカツオのようなやんちゃな子どもの役が多く、

本作でもそつなくカツオを演じていました。

 

後任となった高橋和枝も同じくやんちゃな子ども役が多いため、

声優変更はイメージの問題ではないことが伺えます。

契約上の理由が上げられることも多いですが、

こちらについても確定的な情報はないままです。

 

ともかく、これにより声優の変更にかなり柔軟になったサザエさんの現場では、

以降も折りに触れキャストを変えていく方針となりました。

 

2019年にもフグ田マスオが増岡弘から田中秀幸へと交代になりましたが、

交代の理由は高齢によるものとされ、

他の作品ほど大きく影響が出ることはありませんでした。

長寿の秘訣は新陳代謝にあるのかもしれません。

 

メインスタッフも時代によって徐々に変化しており、

かつては三谷幸喜が脚本ローテーションの一角を担うことになりかけたことでも知られています。

 

三谷の仕上げた脚本にフジテレビが激怒し、

数本で降板となってしまいましたが、

当時新進気鋭だった若手の登板というのは、

アニメにおいては原動画以外では非常に珍しいことです。

作風の違いを体感できるアマゾンプライムの配信

こうして長い歴史を経たアニメ版ですが、現在まで一切のメディア化がされていませんでした。

長らく火曜日に再放送が行われていましたが、こちらも数年遅れで過去のものを放送する形で、

最初期の作品がかかるということもあまりないまま90年代に放送が終了。

記念放送などで一部の話が再放送されるばかりという状態が続きました。

 

そんなサザエさん業界に激震が走ったのが、2018年。

翌年50周年を迎えるに当たって、ネット配信で初のサザエさん初期作品が公開されたのです。

配信サイトはAmazonプライム・ビデオ、及びフジテレビオンデマンドの2社です。

アマゾンプライムビデオはプライム会員になることで一部のアマゾンビデオ作品が視聴可能になるという、

少し考えると非常に太っ腹なサービスです。

費用も年間で他の配信サイト3ヶ月分程度と非常にお安くなっています。
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フジテレビオンデマンドは、

フジテレビ作品を中心に配信を行う動画配信サービスです。

特にドラマ作品においては、

他の追随を許さない豊富なラインナップを取り揃えています。

フジテレビ以外の作品の配信も度々行われ、

存在感が増している配信サイトです。

 

日本の原風景をその中にとどめたマンガ・アニメのサザエさん。

ぜひ、昔を懐かしむなり、生まれる前の時代を肌で感じるなりしてみてください!

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